【旅館ホテルのおもてなし 48】日本酒の種類2 大谷 晃


 上記の特定名称酒以外の日本酒は普通酒と呼ばれます。精米歩合70%以上の米や、特定名称酒以外の原料を用いたり、醸造アルコール量が10%を超えるなどしたもので造られます。

 *精米歩合=精米(玄米から表層部を削る)して残った米の割合を%で表したもの。数値が低いほど、精米の度合いが高くなる。精米の程度をどれくらいにするかが、酒の質を決めるポイントになる。

 *醸造アルコール=原材料を混ぜ合わせて仕込んだものを「もろみ」と言い、このもろみ造りの工程で加えられることがあるのが醸造アルコール。日本酒の香りを引き立て、味わいをすっきりさせる。

 ●特徴

 簡単にそれぞれの特徴を見ておきましょう。

 純米大吟醸酒…純米吟醸酒より、さらに華やかな吟醸香を楽しめます。

 純米吟醸酒…芳醇な味わいと華やかな香りが特徴です。

 特別純米酒…香りや色沢が特に良好で特別な製法で造られたお酒で、容器に製法表示が義務付けられています。

 純米酒…香味や色沢が良好です。

 大吟醸酒…吟醸酒より香りが高く、繊細な味わいになります。

 吟醸酒…低温でゆっくり発酵させる吟醸造りという手法で製造されます。吟醸香と呼ばれるフルーティな香りが素晴らしく、味も繊細です。

 特別本醸造酒…丹念に磨き上げたことによる、すっきりとしたキレの良い飲み口が特徴です。容器に製法の表示が義務付けられています。

 本醸造酒…香りは控えめでスッキリとした辛口のお酒が多いです。

   *    *

 ■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。 

 
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