【旅館ホテルのおもてなし 56】お酒のマナー 大谷 晃


 酒席の場こそ、マナーを守りたいものです。お酒を飲む際のマナー違反の行為を次に挙げてみました。

 ・覗(のぞ)き徳利(とっくり)―徳利の中を覗き、酒が残っていないかどうかを見る。

 ・併せ徳利―余った酒を少しずつ集め、1本の徳利にまとめる。

 ・杯いっぱいに酒を注ぐ―相手には迷惑になるだけ。

 ・振り徳利―徳利を振って中身が残っているかどうか確認する。

 ・卓上の杯に勝手に注ぐ―注ぐ時は相手に聞いてからがマナー。

 ・アルコールハラスメント―無理強いや一気飲みを強要する。

 日本の法律では、飲酒は20歳を過ぎなければ認められません。お酒は人を酔わせます。強い人もいれば弱い人もいて個人差はありますが、酔うと気持ち良くなるのが常です。しかし、度を過ぎるとトラブルを招いたり、判断力が低下して事故につながったりもします。 

 旅館ホテルはお酒を提供する場所でもあるので、飲酒によるトラブルを起こさないためにも、飲酒に対する姿勢を常に明確にしておくことが大切です。

 ●旅館ホテル側の心得

 20歳以下の人と、運転する人にはお酒を飲ませないことです。宴席に20歳以下の人がいたとしても、けっしてお酒を勧めてはいけません。仮に飲みたがっても、またその場の雰囲気で飲ませる流れになったとしても、旅館ホテル側は許してはいけません。

 また、飲酒運転は法律違反です。お酒が判断力を鈍らせ、運動能力、反射能力を低下させることはよく知られます。「見つからなければいい」「捕まらなければいい」などは、もっての外です。

 法律の改正により、飲酒運転に関しては運転する本人はもちろん、その人にお酒を売ったり、勧めた人も処罰の対象となります。車やオートバイで来た人にはお酒を勧めないこと。自転車であっても飲酒運転は適用されます。

 万が一、お酒を飲んでしまった場合は、タクシーか運転代行などのサービスを利用して、けっして運転をしない・させないことを徹底しましょう。

   *    *

 ■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。  

  

 
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