【旅館ホテルのおもてなし 59】お茶をおいしく淹れる 大谷 晃


 日本茶、ウーロン茶、紅茶の違い

 日本茶はウーロン茶や紅茶などと色も味も異なることから、まったく別物と思われがちですが、実はこれらのお茶は元は同じです。
同じ原料の木からとれる葉が使われます。では、何が違うかといえば製法です。発酵させるかどうか、途中で発酵をやめるかによって、これらのお茶に分かれます。

 ・日本茶(緑茶)

 不発酵茶の代表です。生葉を蒸して発酵を止め、もみながら乾燥させて作ります。

 ・ウーロン茶

 半発酵茶です。茶葉を発酵させる途中で加熱して発酵を止めて作ります。

 ・紅茶

 発酵茶の代表です。文字通り十分に発酵させて作ります。

     ◇

 お茶をおいしく淹(い)れる

 お茶をおいしく飲むには、そのための淹れ方があります。それによって驚くほど味が違ってきます。少し面倒に聞こえるかもしれませんが、そのちょっとしたことでおいしいお茶をお客さまにお出しできるのですから、ぜひ、覚えておきましょう。

 煎茶の茶葉の量は、ティースプーン軽く1杯分が約2グラムですから、これを目安にしてください。1人分の時は心もち多めの方がおいしくいただけます。

 また、複数の湯呑(ゆの)みに注ぐ時は、1杯ずつ淹れるのではなく、例えば3杯あるならば、1↓2↓3というように順番に少しずつ注ぎ、次は3↓2↓1と逆に注いでいきます。こうすることで、どの茶碗も濃さや水色が均等になります。

 また、最後の1滴まで注ぎ切ることが大切です。お茶の専門店では、この最後のひとしずくを重要視し、急須を振り切ります。

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 ■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。

 
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