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世界中から日本にみえるお客さまは人種も宗教もさまざまです。宗教によっては、食事に関して禁じられている事項があったり、また、宗教上でなくても、自身の信条や健康上の理由から菜食主義をとっている人もいます。
近年、外国からのお客さまが増大し、旅館ホテルでは、それだけ多くそのようなお客さまをお迎えすることになります。宗教上などで口に入れられない食べ物を知っておくことは、これからますます必要になります。
では、主だった宗教について、食べられる物、そうでない物を見ていきましょう。
●キリスト教
現在、世界総人口の61億人中、キリスト教徒はその3分の1の24億人を占め、3人に1人がキリスト教徒という計算になります。それほど多いキリスト教徒ですが食事に関しては、他の宗教に比べ制限はほとんどありません。カトリックでもプロテスタントでも同じです。絶対にこれは食べてはいけないという物はないと言えます。カトリックでは、復活祭の46日前から始まる四旬節の中で、肉類を食べないことや、断食などの決まりがあったりはしますが、それも厳格ではありません。
ただし、宗派の中には、例えば、モルモン教のように、カフェインや過度の肉食を禁止し、コーヒー、紅茶、緑茶、アルコールを飲まない人もいます。
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■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「『旅館ホテル』のおもてなし」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。
(観光経済新聞2025年2月3日号掲載コラム)