【旅館経営 タテ・ヨコ・ナナメ 198】抜け出す経営への原理原則7収益性の確保2 リョケン 代表取締役社長 佐野洋一


 「収益性の確保―損益分岐点を引き下げる」について考えている。前回は、旅館商売の1日当たり売上には限りがあること、また価格弾力性が低く、値段を下げても販売数の増加が思うように見込めるわけではないことを述べた。今回は、ここからさらに、付加価値という目で掘り下げてみたい。

 (2)付加価値を意識する経営

 売上は「単価×客数」で表される。そして粗利益(売上総利益)は、「単価×粗利率×客数」で表すことができる。言いたいのは、粗利益を高める変数には、客数の他に「単価」があり、さらに「粗利率」もある、ということだ。このことがもっと意識されてよいのではないか。

 ここに粗利益獲得モデルとして、2通りの単純なケースを並べてみる。1人当たり原価を、仮に同じ3千円とする。

 (A)単価1万5千円×粗利率80%×200人=240万円(1人当たり1万2千円)

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