毎年のように新しい品種が出回って、ネーミングも魅力的なものが多いお米ですが、お茶にもたくさんの品種があります。
近年、多品種化してきたとはいえ、農林水産省の平成27年の統計によると、栽培面積における割合は「やぶきた」が74%近くを占め、次が「ゆたかみどり」で6%弱です。「さえみどり」「おくみどり」が3%台で続きます。
優良品種である「やぶきた」の占める割合は突出していますが、年々減少気味ではあります。店頭で接茶の際、感じることでもあるのですが、消費者の嗜好の多様化も影響しているのかもしれません。
「お茶の生産量が一番多い県はどこでしょう」と問うと、大人も子どもも「静岡県」との答えが返ってきます。当然正解です。現在のところ常識とも言えます。
農林水産省平成28年産作物統計(概数)によると、全国の荒茶生産量は8万200トンで、生産量の1位は静岡県の3万700トン、次が鹿児島県の2万4600トン、そのあと三重県の6370トンと続きます。静岡県と鹿児島県で全体の70%近くを占めていることになります。
その他の主な生産県を挙げると、宮崎県3760トン、京都府3190トン、福岡県1870トン、奈良県1720トン、熊本県1280トン、佐賀県1240トン、愛知県914トン、長崎県775トン、埼玉県652トンなどです。
お持ちだった予想とはかなり違ったのではありませんか。