コロナ禍で地方での活動が見直される今、農村への移住やCSA(地域で支える農業)、田舎で稼ぐローカルベンチャーの成功例などを網羅し、農村でのウェルビーイングな暮らしの素晴らしさを紹介している。
農村と都市の共生(=農都共生)による地域づくりや、最近注目されている農泊についての実践例、先進地ヨーロッパの取り組みなど、豊富な事例が登場し、観光関係者にもぜひおすすめしたい。「農村のコミュニティビジネス」「温泉宿における食の魅力の新たな方向性」など特に興味を感じるだろう。ローカルベンチャーでは、北海道厚真町の馬搬(馬による運搬)会社など、環境面からも評価されるユニークな最新事例も紹介している。都会の人がウェルビーイングな暮らしのために、農村を訪れたくなる本である。
四六判、196ページ。発行は寿郎社。定価は2200円(税別)。