株式会社産業編集センター(東京都文京区、代表取締役:環早苗)は、2019年7月16日に『「コケ旅」へ行こう!』(産業編集センター/編)を刊行した。
全国的に、静かなブームが続いている「コケ」。テレビでコケの特集が組まれることはよくありますが、最近特に注目を集めているのが「コケ旅」です。鉄道会社がコケを見に行くキャンペーンを展開したり、リゾートホテルがコケ好き女性のための宿泊プランを提供したりと、コケを実際に見に行く旅の人気が高まっています。
鮮やかな緑がフォトジェニックなコケ旅スポットは、この夏のちょっとしたお出かけ先に最適。『「コケ旅」へ行こう!』では、「コケの三大聖地」と呼ばれる名所や、東京・大阪からアクセスのよい身近な絶景スポットなどを多数掲載しています。
ここでは、本書からコケ旅にぴったりのスポットを厳選して4箇所ご紹介! コケがつくり出す神秘的な風景と、そこで見られるコケの種類も合わせてご紹介します。
① 奥入瀬渓流(青森県)
渓流とコケのハーモニーが美しい「コケの三大聖地」のひとつ。十和田湖から流れる奥入瀬川の上流エリアにあります。渓流の遊歩道に足を踏み入れると、そこは落葉樹の豊かな森。そして足元に、木々の幹に、川の中の岩にまで、一面コケの世界が広がっています。
奥入瀬では300種類ものコケが見られると言われています。その中でも、代表的なものがこちら!
ふさふさした毛のような「エビゴケ」やヘビのウロコのような「ジャゴケ」など、思わず近寄って観察したくなる個性的なコケがたくさん生えています。
② 白駒の池(長野県)
長野県と山梨県にまたがって山々が連なる八ヶ岳。その中でも、北八ヶ岳の原生林の中にあるのが白駒の池です。白駒の池周辺には10箇所の原生林がありますが、特におすすめなのが「もののけの森」。木々の中に大きな岩が点在し、それらを覆うようにコケの絨毯が広がっていて、まるで妖精でも出てきそうな雰囲気です。
白駒の池に生息するコケは519種類。池周辺の10箇所の原生林は、それぞれコケの種類にも違いがあります。
大きなものは茎が20cmにもなる「セイタカスギゴケ」や、動物のしっぽのような「チシマノシッポゴケ」など、白駒にも特徴のあるコケがたくさん生息しています。
③ 秋川渓谷・養沢(東京都)
東京にもコケ旅スポットはあります。都心から約1時間で行けて、キャンプやバーベキューが楽しめる都会のオアシス、それが多摩川最大の支流・秋川に沿って続く秋川渓谷です。コケの観察におすすめなのは、秋川の支流・養沢川。川の流れの中に人の背丈ほどあるような大岩が転がり、それらを覆うようにコケが生えています。
涼しくて癒し効果抜群のコケ旅スポットですが、足元が滑りやすいので、行かれる際は特に注意してくださいね!
④法然院(京都府)
京都の東山にある銀閣寺から、徒歩10分ほどのところにあるのが法然院です。長い石畳の参道を歩いて行くと、コケのびっしり生えた茅葺屋根の山門に出くわします。境内も庭園もいたるところが緑のコケで覆われ、周囲の木々とあいまって風情のある景色をつくっています。
本書では他にも、群馬県のチャツボミゴケ公園や、京都・滋賀の美しいコケ寺などを、たくさんの写真とともにご紹介。また、コケ旅初心者のために、コケの生態を知るコラムや、コケの観察に持っていきたい便利なグッズなどを掲載しています。
この夏は本書を片手に、はじめてのコケ旅に出かけてみませんか?
【書誌情報】
書名:「コケ旅」へ行こう!
著者:産業編集センター/編
定価:本体1,500円+税
仕様:四六変型判/112ページ/オールカラー
発売:2019年7月16日
ISBN:978-4-86311-228-5
https://www.shc.co.jp/book/10898