大ヒット中のアニメ映画「鬼滅の刃 無限列車編」には、蒸気機関車がけん引する「無限列車」が登場し、車内が舞台の一つとなる。昨年11~12月には、JR九州が国内最古の現役蒸気機関車を使用した「SL鬼滅の刃」を運行した。
「日本人はやっぱりアニメと鉄道が好き」。著者の栗原氏はこう力説する。「多くの人が好きなコンテンツがふたつ重なれば、盛り上がるのは当たり前だ。本書のために、全国の鉄道とアニメーションのコラボレーションを取材してきたが、アニメクリエイターの方は、楽しそうに鉄道を語り、鉄道事業者の方も嬉(うれ)しそうにアニメを語って下さった。何より、ファンや『聖地』とされた地域の方々が、嬉々(きき)として話して下さったことが印象的だった」。
アニメと鉄道の関係史、「新幹線変形ロボ シンカリオン」の誕生秘話、アニメ・コンテンツツーリズムと鉄道、コレクションフィギュアから始まった「鉄道むすめ」の歩み等々、鉄道とアニメのコラボビジネス、そこから生まれる地域観光振興の真髄に迫る。
価格は900円(税別)。271ページ。交通新聞社新書。2020年12月15日発行。問い合わせは、交通新聞社TEL03(6831)6622。