アメリカンクッキーとは、バラエティーに富む小さな家庭菓子のこと。
日本でアメリカンクッキーといえば、チョコレートチップクッキーやピーナッツバタークッキーなど、
限定的なものが知られていますが、実のところ、その世界は、驚くほどバラエティーに富んでいます。
アメリカンクッキーは、家庭で作られる日常のおやつ。
だから、キッチンにある材料でそれほど手間をかけずに作れるものが多く、ケーキやパイに比べると気軽にできることから、チャレンジ精神あふれるユニークなものや、流行を反映したものなど、クッキーが登場した18世紀末から現代にいたるまで、どの時代も、その小さな家庭菓子の世界は、ワクワクする喜びに満ちています。
本書では、ドロップクッキー、成形クッキーと型抜きクッキー、ノーベイククッキー、サンドイッチクッキー、スクエアとバーなど、アメリカンクッキーを網羅的にまとめており、これは本邦初ともいえるでしょう。
50種類以上ある多彩なレシピは、特別な材料や道具を必要としない、作りやすいものばかり。
アメリカのお菓子はとても甘い、と思われがちですが、日本人の味覚に合う甘さにレシピを調整しました。
また、アメリカンクッキーの歴史、物語、事情など、貴重な読物も満載なので、
アメリカンクッキーのおもしろさを知る入門書としても楽しめます。
・ドロップクッキー
国民的クッキーなど多くのクッキーがこのタイプで、子どもたちも手作りする家庭菓子の代表選手。
・成形クッキーと型抜きクッキー
手成形で丸や三角、三日月形を作ったり、ひと手間かけて好きな型で抜いたりします。
・ノーベイククッキー
オーブンやトースター不要の焼かないクッキーは、アメリカらしい伝統的でユニークな家庭菓子。
「オーブンやトースターがないとクッキーは作れない」と思っている方にもぜひ試していただきたいレシピです。
・サンドイッチクッキー
サンドイッチがこよなく愛されるアメリカでは、サンドイッチクッキーも大人気。
クッキーにクリームをはさむだけでなく、サンドの世界にはもっと豊かなバリエーションが広がっています。
・スクエアとバー
正方形や長方形の型で大きく焼き、四角や細長に小さく切り分けて食べるクッキー。
小さいサイズに焼き上げるクッキーよりも成型に手間がかからないので、忙しい人にもおすすめです。
・古いクックブックのクッキー
18世紀末から19世紀後半にかけて、アメリカのクックブックが刊行され始めて間もない時代を中心に、
それぞれの時代を代表する、珍しいクッキーのレシピをストーリーとともに取り上げています。
アメリカンクッキーの歴史を感じる時代旅行も楽しむことができます!
【目次抜粋】
Part.1 ドロップクッキー
Part.2 成形クッキーと型抜きクッキー
Part.3 古いクックブックのクッキー
Part.4 ノーベイククッキー
Part.5 サンドイッチクッキー
Part.6 スクエアとバー
【著者プロフィール】
原 亜樹子(はら・あきこ)
菓子文化研究家。米国高校へ留学・卒業後、東京外国語大学へ進学。大学で食の文化人類学を学んだ後、特許庁へ入庁。入庁6年目に退職し、菓子文化研究家へ転身。Webや雑誌、単行本での仕事のほか、企業やTV等へ情報提供も行う。日本菓子専門学校通信教育課程修了。ル・コルドンブルー菓子ディプロム。製菓衛生士。ティーインストラクター(日本紅茶協会認定)。著書に、『Berry BOOK』『アメリカ郷土菓子』『コブラーとクランブル』『自家製グラノーラと朝の焼き菓子』(すべてPARCO出版)、『朝食ビスケットとコーンブレッド』(グラフィック社)、『おやつ&おつまみビスコッティ』(主婦と生活社)、訳書に、『ミエッテのお菓子』(croniclebooks japan)。共著に、『あたらしいマフィン』(家の光協会)がある。
【書籍概要】
書 名:アメリカンクッキー
著 者:原 亜樹子
仕 様:B5判、128ページ
定 価:本体1,600円+税
配本日:2019年12月2日(月)
ISBN:978-4-416-71933-6