観光産業の中核を成す旅行会社のビジネス領域は、社会変容とともに進展を続けてきた。一方、予測不能な事態は観光産業へ負の連鎖をもたらし、「従来の旅行会社の社会的存在意義が希薄に見え始めているが、社会変容を前向きに捉えながら新たな事業に挑む、未来を切り開く“開拓期段階”にある」と著者は考える。
本書では、観光ビジネス領域の事業開拓に挑む旅行会社の実態を明らかにすることを目的に、旅行ビジネスの実務経験を有した研究者を中心に執筆。第1部では旅行業界の現状分析、第2部では旅行会社が有する機能や特性を生かした観光ビジネス領域への展開を考察し、会社が直面する課題とそれに対する革新的な解決策を通じて、今後の観光ビジネスの可能性を示唆している。
旅行業界に関わるビジネスパーソン、マーケティング担当者、起業家などにとって、未来の旅行ビジネスを展望するための貴重なガイドとなるだろう。
A5判208ページ。定価2970円(税込み)。発売=晃洋書房。