【特集】自然の中の涼と癒しのスポット「日本の滝100選」


秋保大滝(宮城県仙台市)

 連日の猛暑。涼と癒やしを求めて近所や遠方の名瀑(めいばく)を訪ねる人もいるだろう。ここでは1990年に選定された「日本の滝100選」(「緑の文明学会」など3団体主催、環境庁〈現・環境省〉、林野庁後援)を紹介する。

オシンコシンの滝(北海道斜里町)

 落差約30メートル。途中から流れが二つに分かれていることから「双美の滝」とも呼ばれている。滝の中ほどの高さまで階段で上がることができ、しぶきが掛かるほど目の前で見られる滝は迫力がある。駐車場から見える流氷の季節は絶好。見渡す限りの白い海原が感動的。

 

秋保大滝(宮城県仙台市)

 国指定名勝。幅6メートル、落差55メートルの直瀑で、日本三名瀑の一つともいわれる。緑萌える初夏、錦秋の秋には一層見事な眺めとなる。川沿いの遊歩道をたどると、頬に水飛沫を受けながら豪快な眺めを間近に楽しむことができる。(写真提供:宮城県観光戦略課)

 

袋田の滝(茨城県大子町)

 日本三名瀑の一つ。高さ120メートル、幅73メートルの大きさを誇る。滝の流れが大岩壁を四段に落下することから、別名「四度(よど)の滝」とも呼ばれ、その昔、西行法師がこの地を訪れた際、「四季に1度ずつ来てみなければ真の風趣味わえない」と絶賛したことからとも伝えられている。

 

華厳滝(栃木県日光市)

 中禅寺湖の水が、高さ97メートルの岸壁を一気に落下する壮大な滝で、自然が作り出す雄大さと、華麗な造形美の両方を楽しめる。エレベーターで行ける観爆台から間近で見る滝つぼは迫力満点。爆音とともに水しぶきが弾ける豪快な姿が見られる。(写真提供:(公社)栃木県観光物産協会)

 

称名滝(富山県立山町)

 落差350メートルと日本一。水しぶきを上げながらダイナミックに流れ落ちる風景は圧巻。春は残雪残る渓谷に立山連峰の雪解け水が多く流れ込み、滝の右側に「ハンノキ滝」が現れ、二つの滝が流れ落ちる。(写真提供:(公社)とやま観光推進機構)

 

浄蓮の滝(静岡県伊豆市)

 深い樹木が生い茂る中、玄武岩の崖に高さ25メートル、幅7メートルの滝がかかっていて、山の冷気と水しぶきで夏でも肌寒いほど。滝つぼの下流には天城国際マス釣場があり、マス釣りが楽しめたり、渓流沿いには名物のわさび栽培風景を間近で見ることができる。(写真提供:静岡県観光協会)

 

養老の滝(岐阜県養老町)

 高さ30メートル、幅が約4メートルあり、岩角を打って流れ落ちる水は清冽(せいれつ)で、その雄麗な姿は必見。毎年7月1日には観光客の無事を祈る養老の滝開きが行われ、夏の風物詩として定着している。滝の水が酒に変わったという「養老孝子物語」はこの地域に語り継がれる伝説。

 

那智滝(和歌山県那智勝浦町)

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