【特集】2028年に「温泉文化」の登録目指す 国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産


署名を呼び掛ける協議会のポスター。掲載のQRコードからも署名ができる

 「温泉文化」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録を目指す観光業界。同遺産を巡っては12月5日(日本時間)、「伝統的酒造り」の登録が決まり、国内での登録件数が23件となった。ここでは現在登録されている国内の無形文化遺産とともに、同遺産に関わる最近の動きを紹介する。

 無形文化遺産は「芸能や社会的慣習、伝統工芸技術など形のない文化遺産」。同遺産を保護するための登録制度をユネスコの「無形文化遺産保護条約」で設けている。同条約は2003年のユネスコ総会で採択され、06年に発効。日本は04年に世界3番目の締約国となっている。

 日本からの無形文化遺産登録は、08年の「能楽」「人形浄瑠璃文楽」「歌舞伎」の3件に始まり、14年まで毎年、16年からは日本からの件数が多いこともあり申請が2年に1回のペースとなっており、隔年で登録されている。

 直近の24年は「伝統的酒造り」が同遺産に登録。国内での登録件数は23件となった。政府は次の登録候補として「書道」を決めており、次回の26年の登録に向けてユネスコに提案書を提出。さらにその次の28年に向けては、観光業界が「温泉文化」の登録を目指して現在活動を進めている。このほか前回「書道」と争った「神楽」も同年の登録を目指している。候補は26年に政府により決定する。

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