「Googleタグマネージャー」をご存じだろうか? Googleアナリティクスは知っている、使っているという方が大多数と思うが、Googleタグマネージャーとなると、宿泊業界ではまだまだ浸透していないと思うので紹介する。
Googleタグマネージャー(以下、GTM)とは、ウェブサイトなどに含まれる「タグ」を素早く簡単に設置、更新できるタグ管理システム。タグはトラッキングコードや関連するコードの総称で、サイトを運営していくとだんだんとタグが増えていき管理が煩雑になる。それを一元的に管理し、担当者の負荷を軽減してくれるのがGTMだ。
例えば、Google関連タグだけでも、アクセス解析のためにはGoogleアナリティクスのタグ、広告のためにはGoogle広告のタグ、A/BテストのためにはGoogleオプティマイズのタグ…と複数必要だ。Google以外にも、各種SNSやその他システムのタグを入れる場合も多いかと思う。そのたびに制作会社へソースの変更依頼をして、都度見積もりをもらって、社内稟議(りんぎ)を通して、発注して、検収してと考えただけでも大変だ。
これを担当者が自分自身で、管理画面上で簡単に管理できるのがGTM。その他にも、タグの読み込みを合理化してサイトの処理速度を向上させるといったメリットもある。
では逆に、どんなデメリットがあるのか?
【Googleタグマネージャー導入のデメリット】
(1)全てのタグが管理できるわけではない(2)リスクが集中する(3)知識が必要
(1)は確かにそうだが、世にある代表的なタグは網羅されており(と言い切って良いかは?だが)、少なくともGoogle関連タグを一元管理できるだけでも十分に導入の価値あり。(2)は、つい先日もGoogleで障害が発生したばかりだし、可能性としてはあり得る点、覚えておくべきかと思う。ただ、最大のデメリットは(3)だ。
例えば、GTM導入初期に、Googleアナリティクスのタグを設定するだけでも、知識ゼロでは難しいかもしれない。もっというと、GTMは管理画面上で自由に操作できる分、前提知識がないと今何の設定をしているのか分からなくなり、途中で“迷子”になってしまう危険がある。実際は難しいことはないのだが、取っ付きにくいツールであることは確かで、いま一つ浸透していない理由はそこにあるのかもしれない。
それでも、一元管理できて担当者が自分自身で更新作業できるのは大きなメリットだ。Googleタグマネージャーの導入が不明な方はお気軽にご相談ください。info@collely-at.com
(コレリィアンドアトラクト代表取締役)