福島県観光物産交流協会は、同県浜通り地域の「この春見逃せない桜スポット」をPRしている。
いわき市の「小川諏訪神社のしだれ桜」は樹齢500年以上を誇り、同市の天然記念物に指定される桜の名木。例年3月下旬から4月上旬の開花時期には「しだれ桜まつり」が開催される。
飯舘村には約3千本の桜が道路脇から山肌まで広がる。元養蚕農家の夫婦が1997年から植樹を始め、東日本大震災と原子力災害により一時中断したが、全国の支援者の後押しにより再開。桜が増える様子と村の復興の姿を重ね、「飯舘復興の桜」と名付けられている。場所は役場から約2キロ。
富岡町の「夜の森の桜並木」は、震災と原子力災害で立ち入りが制限されていたが、2022年に一時緩和され、全長2・2キロ続く桜並木を全て観賞できるようになった。樹齢約百年のソメイヨシノが作りだす桜のトンネルは圧巻の美しさ。
相馬市の馬陵公園一帯は、藩政時代をしのばせる桜の古木、数百本があり、一斉に咲き乱れる姿は圧巻。城跡を囲む堀沿いの桜は見事で、浜通りを代表する桜の名所として毎年多くの行楽客でにぎわう。
南相馬市の「夜の森公園」は、同市で最も親しまれている桜の名所。4月上旬から中旬、樹齢百年以上のソメイヨシノなど約300本の桜が園内を彩る。開花時期に合わせて「桜まつり」が開催され、ライトアップの装飾も。
浪江町の請戸川の土手、約1・5キロにわたり、およそ120本のソメイヨシノが咲き誇る。川沿いの道を屋根のように桜が覆い、絶好の散歩コースになっている。夜はライトアップされた満開の桜を楽しめる。