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総務省は4月中旬に最新の人口推計を公表した。日本人の人口は1億2119万人で過去最大の落ち込みになった。年齢別では、14歳以下の人口が過去最低を更新し、一方65歳以上の割合は29%で過去最高になった。特に働き手の中核となる生産年齢人口(15~64歳)は7395万人で最低水準にとどまる一方、75歳以上は2007万人で初めて2千万人を超えた。
厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所も4月中旬に日本の世帯数の将来推計を公表した。2050年に全世帯の44%に当たる2330万世帯が1人暮らしになり、このうち65歳以上は1084万世帯で1人暮らし世帯全体の46%強を占めるという推計だ。男性高齢者の場合には1人暮らしの割合が50年に26%、そのうち未婚者の割合は60%へと大幅増の予想である。今後ますます1人暮らしの高齢者が急増し、見守りや介護などの支援を充実させ、地域で安心して生活できる環境の整備が必要になる。
日本では長らく社会保障の面で、多数の現役世代(生産年齢人口)が高齢者1人を支える「胴上げ型」であった。1960年には現役11.2人で高齢者1人を胴上げ型で支えていたが、2000年に現役3.9人になって「騎馬戦型」に移行した。20年には現役2人で高齢者1人を支える形になり、「肩車型(現役1人が高齢者1人を支える)」への移行が現実化した。40年には現役1.5人で高齢者1人を支えると予測されており、いわゆる「肩車社会」の到来が確実視されている。
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