レジオネラ属菌対策に詳しい水処理メーカーのアクアスはこのほど、遊離残留塩素濃度を計測できる薬注ポンプ「EWN―WCL」の提案を旅館・ホテルに開始した。コントローラを内蔵し、自動的に各種の水質管理を行うポンプで、「特に温浴施設では、残留塩素の濃度管理に適している」とアクアス。
浴槽水における残留塩素濃度は、入浴客の増減、湯の入れ替え、水質の変化などの影響で大幅に変動する。そのため、入浴客の多い肝心な時に残留塩素濃度が不足したり、また、残留塩素を常時維持させるために注入量を増やし過ぎて湯の快適性を損なったり、といった問題が指摘されている。
EWN―WCLは、ポンプ本体の後部にモニターを搭載。浴槽水の遊離残留塩素を常に測定し、その濃度を表示する。また、濃度が低下した場合は自動で薬液を注入するため、「残留塩素濃度の不足」といった問題を回避する。
本体はコンパクト設計を実現しているため、機械室内に簡単に設置可能。すでにゴルフ場、ホテルのプールなどの導入事例もあるという。
アクアスでは併せて、自動塩素管理装置「アクアスレジスパRIC―SB」も提案している。この装置は、残留塩素濃度を常に監視し、注入ポンプを制御して適切な残留塩素濃度を維持するもの。「残留塩素濃度を常時、適切な範囲内に維持することが可能」とアピールしている。
施設にすでにある塩素剤注入ポンプとの連携や出力信号を活用して遠隔監視も可能としている。
薬注ポンプ「EWN―WCL」