【観光の学校特集】九州国際大学


弁当を試作しプランを固めるゼミ生

課題解決型の実践的教育

 九州国際大学では、課題解決型の実践的な観光教育を実施している。

 現代ビジネス学部では、地域の諸課題に目を向け、地域資源を分析、発見、強化し、地方創生の一翼を担うことができる人材、そして、地域をベースに世界レベルで考える力を持つ人材の育成に注力している。

 特に同学部地域経済学科観光ビジネスコースでは、課題解決型の実践的な授業により社会人としての基礎力を身に付け、学外活動を通して現場を体験する教育を重視。学生は、プロジェクトの立案から実施までを体験しながら、企画力、実務能力、チームワーク力を鍛えられる。

 ホスピタリティ研究が専門の観光ビジネスコース主任・福島規子教授のゼミでは、実践教育の場としてJATA(日本旅行業協会)主催の海外卒業旅行企画コンテストを活用。2018年度に「車いす学生と行く海外卒業旅行ペガサス・ボヤージュ」でグランプリを、19年度にSDGs旅行「ベントウ・ジャーニー タイの旅」で審査員特別賞を受賞した。

 ペガサス・ボヤージュでは、受賞後にクラウドファンディングで資金を調達。車いすモニターの男性とゼミ学生4人が昇降式電動車いすを携えてオーストラリア・シドニーへ4泊7日のモニターツアーを実施した。地元テレビ局が特集を放送するなど話題を呼んだ。

 ベントウ・ジャーニーは、コロナ禍で海外渡航ができないため、北九州市に滞在する3泊4日の国内旅行として再構築し、3月に実施した。目的は、日本で学ぶ留学生に一生付き合える日本人の親友を作ってもらうこと。地元の食材を使って旅行者自身が弁当を作ることで食品ロスをなくし、火を使わない方法で環境負荷軽減を体感。子ども食堂の子どもたちとも一緒に弁当を作り、日本の貧困問題を考える。さらにインスタグラムにアップした弁当写真「いいね!」一つを1円に換算して環境保全団体に寄付し、自身の行動が、SDGsに寄与していることを可視化した。

弁当を試作しプランを固めるゼミ生

九州国際大学 現代ビジネス学部 地域経済学科 観光ビジネスコース


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