観光地で学ぶ実践的な教育
城西国際大学観光学部の開設は2006年。鴨川・小湊温泉などがある鴨川市の安房キャンパスを拠点に、約350人の学生が学んでいる。学生の約3割が外国籍で、キャンパス内に寮も完備され、国際色が豊か。また、国際大学として世界約200の協定校と提携。10日間の短期から1年間の長期留学など多彩なプログラムを用意している。
観光学部の定員は100人なため、きめ細やかで、家族的な指導が特徴。宿泊施設や旅行会社などに勤務経験のある業界のベテランが指導にあたっている。また、英語教育にも熱心で、英語が苦手な学生には最低でもTOEIC(R)500点以上、中級以上を目指す人には700点以上を目標に取り組んでいる。
キャンパスは千葉県有数の観光地である鴨川にあるため「観光を学ぶ」ための立地にも優れている。地域の観光施設や道の駅などを訪れての実践的な授業ができる点も同学部の強みと言える。
観光に興味を持っている学生が多い。就職先は、宿泊施設や旅行会社、鉄道、航空などで、その割合は4割以上に達する。別の職種を選んだとしても「本学部で学んだホスピタリティは、どんな業種にも通用する」と観光学部長代行の西松遙氏。
今回の新型コロナウイルスの影響で現在、遠隔による授業が行われているが、通常授業再開後は自動的に体温を測る装置を導入するなどし、安全対策に万全を期す。
「観光は国と国との交流を図る大事な役割がある。そのため、観光が廃れると国と国との関係も廃れてしまう。観光は国の基幹産業の一つなので、踏ん張って次のステージにつなげていく重要な局面にある」と西松氏。「重要な役割を担っているという使命感で、観光業界の発展に寄与していく」とも話す。
西松学部長代行