白井社長
ホテル・旅館の受託運営を拡大
クレドホールディングス（東京都新宿区、白井浩一社長）は、ホテル・旅館向けスパ事業やスクール事業、コンサルティング事業、温浴事業、飲食事業などを行うクレドインターナショナルと、ホテル客室・ビル清掃・管理、リフォーム・修繕、海外人材の教育などを行うプラスコーポレーションなどを傘下に持ち、特に宿泊施設のサポートと課題解決を行っている。
東京新宿学園（東京都新宿区）、永興教育学園（埼玉県飯能市・東松山市）、杏林国際語学院（福岡県小郡市・神奈川県横浜市）、サム教育学院（東京都新宿区）の日本語学校4校・6校舎も運営。卒業生には主な就職先として観光・宿泊業界を紹介している。総学生数は3千人規模。日本語学校の規模では国内第2位グループを誇る。
杏林国際語学院の学生達
同社の白井社長は次のように語り、企業の社会貢献と価値の創造を目指す姿勢を強調する。「私たちは企業の環境変化を的確に捉え、価値を創造し、製品サービスを革新し続ける『環境適応企業』であり続けたいと思います。企業様、特にホテル・旅館が変化する経営環境をチャンスと捉え、価値の創造と競争力強化をご支援することが私たちの使命と考えております。企業様のビジョンの実現、社会的存在価値の向上を通しての人々の幸福感と感動が私たちの喜びです」。
同社がいま最も注力しているのがホテル・旅館の受託運営事業の拡大だ。「都市部ではコロナ禍後の急速な宿泊需要の拡大、地方部では少子高齢化などの理由により、宿泊業界は深刻な人材不足に陥っている。弊社は、宿泊施設内におけるスパ・エステの受託運営を皮切りに、ホテル内レストランの受託運営、客室清掃の受託、宿泊施設への外国人人材の紹介、そして宿泊施設自体の受託運営へと事業の幅を拡大してきている」（白井社長）。
現在の運営施設は、グリーンホテル会津（福島県会津若松市）、ＳＯＬＡＳＰＡ呉 大和温泉（広島県呉市）、ザザシティ浜松（静岡県浜松市）内カプセルホテルの3施設。
グリーンホテル会津
「10数年前からインルームスパの展開などで宿泊業界の経営者の方々と接点を持つようになった。スパは現在、海外も含めるとスパ業界最大の約2千施設を運営している。レストラン事業では『ホテルグレイスリー新宿』『ホテルグレイスリー銀座』『アパホテル＆リゾート〈六本木駅東〉』でエンタメレストラン『ＳＡＫＵＲＡ』の受託運営を行っている。また、客室清掃人材が不足していると聞き、ビルメンテナンス会社を設立し、清掃を請け負うようになった。現在は、新宿を中心に毎日4千室の客室清掃を行っている。次に、清掃だけでなくバックヤードを中心とした部分でも人材が不足していると聞き、日本語学校4校・6校舎を取得。バックヤードだけでなく接客部門でも働ける外国人人材を育成し、就職先としてホテル・旅館を紹介している。特に地方旅館では、接客部門での外国人人材のニーズも大きいと伺っているので、積極的にご紹介していきたい。当社は、宿泊施設のパートナーとして歩んできたこの10余年で、宿泊施設自体の運営ノウハウも蓄積。スパ、レストラン、清掃も外注業者として請け負うが、施設運営そのものも請け負うことを始めた」
「日本語学校を保有したことで、人材供給源を確保しているので、人材不足には対応できる自信がある。弊社では、各事業部門、各現場のＤＸ化を積極的に推進しており、宿泊施設の現場にも取り入れている。特にビジネスホテルではオペレーションの部分をＤＸでマニュアル化することで、総支配人・部門別支配人以外は外国人従業員でも運営できる体制を整えることができるのではないかとも考えている。私は、当社をここまで育てて下さった宿泊業界の皆さまに恩返しがしたい。規模の大小やロケーションを問わず、いま困っているホテル・旅館を受託運営でお手伝いさせていただきたいと考えている。目標は今後5年間で100棟。お気軽にお声がけをいただければと思います」（白井社長）。
