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講演する内藤氏
観光経済新聞社は6日、観光業界の識者を招いてのオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第29回配信を行った。アビリブ・プライムコンセプト取締役副社長の内藤英賢氏が、「旅館ホテルのデジタルマーケティング最前線~売上アップ~」をテーマに講演した。
内藤氏は冒頭、昨今の旅行マーケット動向について紹介した。日本人の宿泊者が減少傾向にある一方、インバウンドの宿泊者は好調に推移。コロナ後はOTAの市場シェアが旅行会社を上回り、以降OTAのシェアが定着したほか、自社サイト直販もわずかながらシェアを伸ばしていると説明した。
こうした状況下、宿泊施設はデジタルマーケティング戦略のイメージマップを把握し、OTA各社のアルゴリズムも理解しておくことが重要だと指摘。加えて、OTAありきの販売強化は手数料負担が大きくなるため、宿泊施設には自社による直販強化も必要だとした。
そこで求められる四大ポイントとして、(1)ベストレート(自社特典)の徹底(2)SNSの活用(3)Web広告の活用(4)自社での囲い込み(マーケティング・オートメーションなど)―を提唱。これらを実践する宿泊施設の事例も紹介し、WebやSNSなどを駆使して宿検索する見込み客に対し、いかに自社の特典を強調し、囲い込みできるかが重要になると解説した。