【観光経済新聞チャンネル】下呂温泉観光協会の瀧会長が講演 持続可能な観光地実現へ


瀧会長

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 観光経済新聞社は1月23日、観光業界の識者を招いてのオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第28回配信を行った。下呂温泉観光協会(岐阜県下呂市)の会長を務める瀧康洋氏が、「永続的な観光地推進について」と題して講演=写真。同協会の取り組みや地域資源の活用、今後の観光地づくりの方向性などについて解説した。

 瀧氏はまず、下呂市におけるDMOの形成過程について説明した。観光協会や旅館組合、商工会などの関係団体がそれぞれの役割を明確にし、地域全体が一体感を持って取り組める体制を構築。2023年には同協会が観光庁の「先駆的DMO」に選定され、今後の取り組みにも期待が寄せられている。

 地域資源の活用については、エコツーリズムとDMOを融合させた「E―DMO」を進めている。成功事例として、同市の5エリアが連携して2714種類の地域資源を発掘した企画を実施し、観光客の周遊促進に寄与したことを紹介した。

 プロモーションの重要性についても言及。「宿泊、ウェブアクセス、ユーザー行動などのデータに基づいたプロモーションを行うことで、効果的な施策が可能になる」と瀧氏。併せて、パンフレット配布などアナログ施策の重要性にも触れ、「DMOは幅広い層に向けたプロモーションを行い、旅館はターゲットを絞った集客に注力するべき」などと説明した。

 そのほか、生産性向上に向けた「トヨタ生産方式」のカイゼンの導入や、下呂温泉旅館協同組合による事業継続計画(簡易版BCP)の策定など、観光地全体の強化策についても紹介。「E―DMO、カイゼン、BCPを連動させ、持続可能な観光地の実現を目指す」と今後の展望を語った。

瀧会長
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