「地域の特性、歴史生かして」
観光経済新聞社は8日、観光業界の識者を招いてのオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第19回配信を行った。夜景観光コンベンションビューロー(YCVB)代表理事の丸々もとお氏が「夜景観光の可能性~日本の『夜景』『夜景観光』の現在と未来」をテーマに講演した。
これまでに夜景評論家として35年間活動してきた丸々氏は、夜景観光の経済効果について「夜景を眺めるだけで経済が回っていると思われがちだが、不動産やレジャー施設、旅行代理店などさまざまな業界が関わって成り立っている。逆に言えば夜景観光を盛り上げることによって、各業界の経済効果を高めることができる」と新たな視点を共有。
また、日本各地で夜景観光資源の開発競争が激化する中、力を入れる各都市の事例を紹介し、「プロジェクションマッピングなど手段をもとに内容を考えるのではなく、地域の特性や歴史からオンリーワンの価値を見いだし、それを生かす手法を考えることが重要」と助言した。
一方、環境配慮への懸念も挙げ、「環境課題も解決してこそ日本の夜景観光は世界に打って出る大きなものになる。『夜景』『観光』『環境』三方良しで取り組んでほしい」と総括した。
直近で受け付け可能なセミナーは9月5日午後1時から、JTB総合研究所主席研究員の山下真輝氏が「自然資源の保護と活用によるこれからのツーリズム戦略~世界に選ばれるデスティネーションを目指して~」をテーマに行う。視聴は無料で、完全予約制。配信前日の午後5時まで専用フォームから受け付ける。