必要としている施設に販売
旅館・ホテルなどの宿泊施設に多様なサービスを展開しているお宿応援隊(石田勝己社長)は、施設や販売業者が不要となった備品(Used備品)を、必要としている施設に販売するマッチングサイト「宿KOMONO(こもの)」を運営し、施設の課題解決に注力している。
宿泊施設では利用客のニーズは年々変化し、これまでの備品が不要となることがある。石田社長は、「例えば、宴会用の低い椅子は利用者の高齢化に伴ってテーブル式の高座椅子へと変化している。一方でインバウンドを集客する旅館などは伝統的な日本文化を訴求するため低い椅子が必要」などと指摘する。
不要となった備品は処分するにも費用が発生することから倉庫に眠ったままのことも多い。それらを効果的に流動させることから「最近、宿KOMONOの評価が高まっている」と石田社長。
サイトの仕組みはこうだ。出品宿はサイト上に画像、説明、希望価格を掲載する。一方の購入宿はサイト上で購入意思を提示する。その後、成約し、入金手続きが完了すれば納品となる。無料で登録できる点も特徴だ。
取り引きの仲介はお宿応援隊が引き受ける。併せて、出品代行、備品の運び出し、配送などの現地対応も可能だ。人手不足の旅館・ホテルにとっては使い勝手がいいサービスといえるだろう。
ほかにも、宿KOMONOを利用する利点として、出品宿にとっては、産廃費用の経費低減に加え、売却益の獲得もある。また、購入宿にとっては、安価で備品の購入ができることや小ロットからの購入が可能なことが挙げられる。さらに、不用品のリユースにより、廃棄に伴うCO2の削減にも寄与する。
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