ゲストがスマホで予約や決済
タップは、ホテル・旅館専門の総合エンジニアリング会社。創業34年の老舗で、PMS(ホテルシステム)ユーザー施設数は1千軒を超える。東京と沖縄に開発拠点を持ち、琉球大学に開設した「ホスピタリティサービス工学研究所」では、宿泊業におけるテクノロジー利活用研究も行う。
同社は昨年8月、非接触型ソリューションのスマートPMS「tapAppli(タップアプリ)」を発表した。ゲストが自身のスマホ上で、予約、決済、チェックイン、ルームアサイン(客室の選択)、ルームキー発行、館内レストランの予約やルームサービスのオーダー、館内各施設の混雑状況の確認、チェックアウト、電子レシートの受領までを完了できる一気通貫のDXサービスだ。
東急リゾーツ&ステイが展開する「東急ステイ」や藤田観光の「ホテルタビノス」などの宿泊特化型ホテルをはじめ、全国のシティホテル、リゾートホテルでの導入も急速に進む。
「一つのアプリで旅マエ、旅ナカに対応している。今後は、周辺観光情報の提供やアクティビティ予約、レンタカー予約、MaaS(マース)にも各地域や各専門会社との協業により対応していきたい」。タップ副会長でホスピタリティサービス工学研究所所長の清水吉輝氏はタップアプリの今後の展開についてこう話す。
数々の単機能アプリは存在するが、統合型アプリは現在のところタップアプリのみ。PMSベンダーの強みを生かし、ホテルシステムとの機能連携に死角はない。1施設あたり月額数万円で提供できるのも強みだ。
「チェーンホテル向けには、ロイヤリティプログラムとの連携、ホテルブランドアプリとしての展開、他社PMSとのシステム連携にも対応していく」(清水所長)。
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