サービスと生産性を同時に向上
ホテル・旅館専門の総合エンジニアリング会社のタップ(東京都江東区、吉田亮一社長)は、龍宮城スパホテル三日月(千葉県木更津市)のDX化を支援した。
同ホテルは、ホテル棟「龍宮亭(全253室・うち特別室80室)」、ホテル棟「富士見亭(全219室・うち貴賓室12室)」、温浴施設「スパ棟」、アミューズメント施設「お祭りランド」、「屋外・屋内プール」、ペットを預けられる「ペットワンダーホテル」などを備える大型複合リゾート施設。特にスパ棟は家族連れの日帰り入浴客も多く、チェックイン・アウト時の行列の解消、人件費に直結する繁忙期と閑散期のスタッフ配置が課題だった。
タップのPMS(ホテルシステム)を採用しているホテル三日月では、宿泊施設向けセルフチェックインシステム(自動精算機)、温浴施設専用自動精算機、自動QRリストバンド券売機、入退場ゲートを統合運用できるシステムのエンジニアリング(仕組みの構築)をタップに依頼。2024年7月、運用を開始した。
龍宮城ホテル三日月龍宮亭の直井良介統括支配人は次のように話す。
「敷地内に宿泊施設2棟と日帰りが可能な温浴施設、アミューズメント施設を備えており、連休や夏休みなどの繁忙期における各フロントの混雑緩和が課題だった。そこでDXにかじを切った。タップ社に相談し、アルメックス社のセルフチェックインシステムや自動精算機、フジタカ社の自動QRリストバンド券売機と入退場ゲートなどを導入。QRリストバンドでは、温浴施設内やアミューズメント施設内の飲食もほとんどがキャッシュレスで利用できるようになった。異なる会社のシステムをタップ社のエンジニアリング技術で統合運用できることが導入の決め手になった。人を増やさずにサービスと生産性の双方を同時に向上させることができた」。
スパ棟の入退場ゲートと自動リストバンド券売機(左奥)