修繕と備品管理を端末一つで
2015年の設立以来、旅館・ホテルを皮切りに、オフィスビルや商業施設などの清掃および、管理代行業務を多岐に展開するリウシス(名古屋市)は、宿泊市場向けに特化したメンテナンス管理アプリ「HoteKan(ホテカン)」シリーズの活用を提唱するなど、働き手不足に頭を悩ます旅館・ホテルに対して、一石を投じている。
2020年から本格的にサービスを開始したHoteKanシリーズは、同社とホテル運営会社によって共同開発された唯一無二のアプリ。宿泊施設内における設備の修繕管理や備品管理をスマートフォンや、タブレット端末一つで簡単に操作可能な画面デザインと設計を施した。シャワーの水が出ないといった修繕の必要な設備についての履歴を管理できる「設備管理」のネイティブアプリと、アメニティを含む部品の在庫状況を把握する「備品管理」のWEBアプリをそれぞれ用意。
現在、老舗高級旅館や有名ホテルチェーンなど全国約150を超える施設で活用され、「最近では旅行需要の回復からか、前者の設備管理を目的とした運用が際立つ」と社長の苅谷治輝氏。
HoteKan設備は、施設内のあらゆる設備に異常が生じた場合には、スマホで写真の撮影を行い、状況を入力・通知し、ホテルスタッフ、清掃スタッフ、外部修理業者の三者間でチャットできる機能を搭載した。
さらに、動画付きでの共有も可能で、口頭での伝達ミスを抑止し、修繕までの期間を短縮するなど、生産性の向上に効果を発揮する。
また、「設備面に重きを置いた使い方に加えて、清掃箇所を写真や動画で瞬時に共有し、館内の清掃管理に万全を期す導入先も存在する」と苅谷氏。
併せて、外部業者からの消防設備の点検や法定点検等の報告書の保管・共有も可能で、ペーパーレスの促進にも役立つ。
設備管理の画面イメージ