鳥取県皆生温泉の「芙蓉別館」「三井別館」は、新日本コンピュータサービスのフロントシステム(PMS)「フューチャーV」のクラウド版を導入。業務の効率化、人手不足対策に成果を上げている。
両館は同じ企業が経営する姉妹館。山陰を代表する温泉地にあって、ともに天然温泉を掛け流しで利用するなど温泉自慢の宿として人気を集めている。
芙蓉別館(35室)は同温泉で唯一、最上階に展望大浴場を持つ。湯につかりながら日本海と山陰の名峰・大山を一望。料理は山陰の海の幸、山の幸をふんだんに盛り込んだ和食会席料理。日本三大漁港の一つ境港から本ズワイガニやノドグロなど、この地ならではの食材を直送する。
三井別館(50室)は昭和の雰囲気が漂うレトロな宿。リーズナブルな価格で各種団体や修学旅行も受け入れる。ボリューム満点の舟盛り会席、飲み放題プランが人気だ。
2館の予約管理について、かつては宿が独自に開発したシステムをそれぞれの館で利用していたが、さらなるDX化を図ろうと、コンサルタントの勧めもあり新日本コンピュータサービスのシステムを昨年から導入した。
システムはサイトコントローラーと連係し、複数のOTAからの予約情報を一元管理する。
ハードウェア・ソフトウェアの保有が不要なクラウド版の導入に伴い、2館のシステムを連携。それぞれの予約情報が一つの画面で見られるようになった。そのため2館それぞれにあった予約機能を予約センターを開設して1カ所に集中。
「予約機能の集約で予約に係る人材が従来の半分になった。業務の効率化、人手不足対策にシステムが役立っている。今後はシステムをさらに活用し、館内の全ての業務の一元化を目指し奮闘中」と両館の統括支配人、田口健一氏。
芙蓉別館