観光庁が有識者会議の議論を踏まえて公表した報告書「観光DX推進による観光地の再生と高度化に向けて」の内容を前回に引き続き紹介する。今回は「旅行者の利便性向上・周遊促進」のうち「旅行者の現在地や嗜好性に基づくタイムリーなレコメンド」に関する記載部分を掲載する。 ※報告書本文から抜粋し、一部を省略、変更している。
旅行者の利便性向上・周遊促進
◆現状・課題
周遊・消費のレコメンド不足
(1)旅行者の現在地や嗜好性に基づくタイムリーなレコメンドが不足
観光地では、旅行者の現在地や嗜好性に応じたレコメンドを行うことで、旅行者の行動を変えることができると考えられるものの、地域や事業者は各旅行者の現在地や嗜好性を把握できておらず、旅行者に適した情報発信やレコメンドが行えていない。その結果、マーケットインの目線が欠けてしまい、どの旅行者に対しても同じ情報が届くため、その時・その場所・その人に適した新しい発見や隠れた魅力に出会うことが難しく、旅の満足度向上や行動変容の誘起につながっていない。
会員向け記事です。