【観国之光 481】世界記憶遺産 歴史の貴重な証言物 観光経済新聞 論説委員 内井高弘


引き揚げの記録の資料の一つ「白樺日誌」(レプリカ)。シベリア抑留中の様子や心情を和歌などでつづった日誌

 京都府舞鶴市が10月30日、東京都内で記者会見し、旧ソ連によるシベリア抑留と海外からの引き揚げに関するイベントを、12月と来年3月に都内で開催すると発表した。その際、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)の話が出た。

 同市(舞鶴引揚記念館)が所蔵する引き揚げ関係資料570点は2015年10月、「世界の記憶」に登録されたが、来年はその10周年にあたる。折しも、戦後80年、そして引き揚げ開始80年の年でもある。日本にとって、また同市にとって節目の年であり、改めて「世界の記憶」を取り上げたいと思った。

 ユネスコの「世界の記憶」は、世界的に重要な記録物を人類の財産として保存することなどを目的に国際的に登録する制度で、1992年に始まった。文書や書物、楽譜や手書きの写本だけでなく、絵画、地図、ポスター、映画など多岐にわたる記録物が対象となっている。2年に1回審査されている。

 制度には世界的に重要性があるものを登録する「国際登録」と地域的重要性があるものを登録する「地域登録」があり、昨年3月現在で、それぞれ494件、65件が登録されている。

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