立教大学名誉教授・初代観光学部長で日本の観光教育の充実に尽力した観光学者の岡本伸之氏が4月19日に81歳で死去した。葬儀は近親者で行なった。
同氏は1970年ミシガン州立大学経営大学院修士課程修了。1964年より立教大学社会学部副手・助手を経て1981年より同教授。ホテル研究者として『現代ホテル経営の基礎理論』(1979年、柴田書店)や『列島ホテル戦争』(1987年、日本経済新聞出版)などを著した。
日本における観光教育の充実にも尽力した。立教大学においては日本の4年制大学として初となる観光学部の設置を実現させ初代学部長を務めた。また日本観光ホスピタリティ教育学会の設立を主導し、2004年には日本で初めての観光関連の国際学術会議となった第10回アジア太平洋観光学会(Asia Pacific Tourism Association)大会(於 長崎国際大学)の開催につなげた。後年には帝京大学経済学部観光経営学科において学科長も務めた。
観光学関連の著作としては、『観光学入門』(2001年、有斐閣、編著)、『観光経営学』(2013年、朝倉書店、編著)などがある。
日本観光ホスピタリティ教育学会会長、長期滞在型・ロングステイ観光学会会長、国土交通省小笠原諸島振興開発審議会委員・会長、東京都観光事業審議会委員・会長、(一社)日本ホテル協会監事、東京シティガイド検定検定委員・委員長など多数の要職を務めた。
故 岡本伸之(おかもと・のぶゆき=観光学者、立教大学名誉教授)氏