アルミ窓比、約3倍の断熱性
住宅・ビル建材のYKK APは、ホテル・旅館などの宿泊施設専用の商品を強化している。それが、高断熱樹脂窓「HOTEL MADO(ホテルマド)」と、客室と廊下間の音漏れに配慮した「HOTEL DOOR(ホテルドア)」だ。
HOTEL MADOは、ビル商品として最上位クラスの高断熱性能が特徴。樹脂フレームとLow―E複層ガラスにより、これまでの宿泊施設で主流だったアルミ窓に比べ、約3倍の断熱性能を実現する。
これにより「コールドドラフト」と呼ばれる窓辺からの不快な冷気を抑え、暖かいくつろぎ空間を実現し、冷暖房費用の削減も期待できる。さらに、窓の高断熱化で結露の発生を抑制して部屋の空気乾燥を抑えて肌乾燥やウイルスの活性しにくい客室環境に配慮できる。また、換気に伴う窓開閉時の転落やモノの落下を回避する機構など安全・安心目線の設計も特徴だ。このほか、窓が内側に開く仕様により、管理者が外側のガラス清掃を安全、容易に行えるようになったことや、20階建て程度の高層ホテルにも対応する高強度仕様で、宿泊施設に適した仕様となっている。
一方のHOTEL DOORは、客室ドアを閉めると、扉下部からエアタイト材が下降し床と密着して、ドアと床の隙間をふさぐ。これにより音や光漏れを防止し、快適な安眠環境を提供する。また、心地よい空間を美しくコーディネートする全28色のドアカラーデザインも特徴だ。
両商品はともに、2019年度のグッドデザイン賞も受賞。「現代の宿泊施設に求められる機能を高い次元で具現化した」と評価された。低炭素社会への貢献や、施設の感染予防対策の検討など、環境面でも経済面でも大きなメリットのある商品だ。
HOTEL MADOの「内倒し・内開き窓」