2月から旅館の申請受付 認証は二つに区分
栃木県那須塩原市は、新型コロナウイルス感染防止対策を講じた宿泊施設などを認証する制度を始める。認証した事業者には認証ステッカーを交付するとともに、市のホームページで公表する。観光客が施設を選ぶ際の目安にしてもらう。
この制度は「新型コロナウイルス感染症対策取組認証制度」で、事業者が実施する感染症対策の取り組みについて、有識者でつくる取組認証検討会の意見に基づき、市が認証する。
12月18日付で実施要綱を告示。21年1月には認証基準を策定し、2月から旅館を中心に申請受付を始める予定だ。
認証対象は旅館業などの感染リスクの高い市内の事業用施設で、対象は順次拡大する。
市は、有識者で構成する検討会を設置。ここでの助言を受けて市が基準策定、審査する。要綱によると、検討会は医師や衛生管理者、弁護士など7人程度で構成。1月中には設置する方針だ。
認証基準については、新しい生活様式、業種別ガイドラインなどに基づく感染症対策、検討会の意見を参考に作る。
認証は「プレミアムクラス」と「ハイプレミアムクラス」に区分。プレミアムは「認証基準における必須項目の全てに取り組んでいると認められること」、ハイプレミアムは「認証基準における必須項目の全て、および推奨項目に一定程度取り組んでいると認められること」としている。
ある旅館経営者は各地で認証制度創設の動きがあることを踏まえ、「安全安心な施設であることを市が保証するメリットはあると思う。具体的な認証基準が明らかになっていないので何とも言えないが、申請の方向で考えている」と話す。
塩原温泉