前回に引き続き、初めて取り組む方でも分かりやすいように補助金申請のコツを紹介したい。事業再構築補助金や観光庁の補助金をはじめとして、旅館・ホテル、観光事業者が申し込めるものが相次いで公表されている。助成額が数百万円から数千万円と高額なものが多いので、ぜひ獲得し、アフターコロナにおける業績改善のきっかけとしたい。
12、事業計画書をすぐに完成できるよう準備しておく
補助金申請は公募から締め切りまで大変短いことが多い。今回発表された事業再構築補助金も公募から締め切りまで1カ月余りだ。この短い期間で、合格レベルの事業計画書をゼロから作り上げるのは大変困難なことである。日頃から次のような準備を心がけて、短期間で完成できるようにしておきたい。
まず、事業計画書を構成するコンテンツパーツをあらかじめ作成しておこう。どのような補助金でも盛り込む情報は似ている。
典型的なのが、自社の概要や経営方針、自社が提供する商品サービスの強み、自社のSWOT分析(強み、弱み、機会、脅威)、市場動向(市場規模の推移、競合他社の動向)、自社の業績推移である。
日頃からエクセルで項目ごとに説明文や図表の作成、市場データの収集、写真の整理などをしておくと良いだろう。一度整理したコンテンツパーツはさまざまな補助金申請で使い回しがきくので、効率的に準備できるだろう。
次に、気軽に相談できる設計事務所や建設会社とつながりを作っておこう。補助金は設備投資を対象とするものが多いが、公募が始まってから取引先を探していては締め切りまでに準備が間に合わない。
無料、または低廉な費用で間取り図やイメージパースを作ってくれる設計事務所と関係を築いておこう。旅館・ホテルや商業施設の設計実績があり、提案力に優れたところが良いだろう。
弊社ホームページで、補助金採択率の高い事業計画書を作成するためのチェックリストをお配りしている。
ご興味ある方はダウンロードしてほしい(https://alfa-consulting.co.jp/)。
(アルファコンサルティング代表取締役)