【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 709】二重価格の賢い導入法(1) 青木康弘


 円安を背景に購買力が高まっている訪日客の増加に伴い、二重価格の導入についての議論が活発になっている。二重価格とは、地元客と地元以外の客で料金に差をつけることである。特に、訪日客の割合が高い観光地では、導入の是非について質問を受けることが多い。今回コラムでは、二重価格導入のメリット、デメリットと賢い導入法について紹介したい。

 地方の観光地では、長引くデフレの影響が残っていることから、値上げについて慎重な経営者が多い。特に地元客も利用するような店では、格安スーパーと変わらない価格で観光客に販売している。このような状況下で、観光地での体験を楽しむために多くのお金を使う訪日客に対してプレミアム価格を設定することは、事業者にとって短期的な収益改善につながるだけでなく、特別な体験を提供するきっかけにもなり、メリットが大きい。地元客には、日常的に利用してもらうために低価格販売を続けることで、安定した収益源を確保できる。

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