前回に引き続き、宿泊業における効果的な経費削減のコツを紹介したい。補助金を活用して積極的に設備投資を行ったものの、見込んだ収益が得られず、今年に入り金融機関にリスケジュールを申し込む施設が目立つようになってきている。コスト管理を適切に行うことで、経営の安定化を図り、将来的なリスクにも対応できる強固な財務基盤を築くことが可能となる。
清掃費や売店、レストランなどの外部委託費も、人手不足や採用難の影響により値上げ要請を受けている施設が多い。委託内容に対して支払額が過剰にならないかをチェックし、負担が大きいのであれば毅然と交渉することをお勧めする。
見落としがちなのが、予約サイトやSNSの運用代行、宿泊予約システムの月次サポート費である。施設によっては突然30%の値上げを要求されたという話も聞く。すぐに業者を変更できるものではないため難しい交渉となるが、先方の要求をうのみにしないことが重要である。
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