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2024年の日本人の国内旅行消費額が、前年比14.6%増、19年比14.5%増の25兆1175億円となり、過去最高を記録した。観光庁が19日に発表した旅行・観光消費動向調査の速報値。
日本人国内旅行消費額の内訳を見ると、宿泊旅行消費額が20兆3189億円(前年比14.2%増、19年比18.4%増)、日帰り旅行消費額が4兆7986億円(前年比16.6%増、19年比0.5%増)となった。特に宿泊旅行の消費額が大きく伸びた。
同期間の日本人国内延べ旅行者数は、5億3925万人(前年比8.4%増、19年比8.2%減)となり、コロナ前の9割程度まで回復。うち宿泊旅行は2億9305万人(前年比4.2%増、19年比6.0%減)、日帰り旅行が2億4619万人(前年比13.9%増、19年比10.6%減)。
宿泊費、飲食費、交通費、買い物代、娯楽等サービス費、ツアー参加費などが含まれる1人1回当たりの国内旅行支出は、4万6579円(前年比5.8%増、19年比24.7%増)となった。
秡川直也観光庁長官は19日に開かれた記者会見で、「(コロナ前に比べて)日本人の旅行意欲が戻り切っていない」と述べた。消費額が上昇していることについては、「宿泊にしても旅行にしても、今までは単価が安かった。他の物価も上がっている中、コストに見合った値段になってきていると考えれば、今まで課題だったことは少しずつ実現できていると思う」とコメントした。
旅行・観光消費動向調査(2024年年間速報値)