【道標 経営のヒント 275】電磁波被ばくについて タグ広告プランナー 宮坂 登


 パソコンを長時間使用している、スマートフォンを頻繁に利用している(眠るときも枕元で充電している)、電子レンジやクッキングヒーター、IH料理器を毎日使う、屋内配線(コンセント)のそばにベッドや仕事机を置いている。何の話かというと、これらは「電磁波被ばくしやすい環境」のことを示す。

 電磁波はゆっくりと気がつかないスピードで人体に影響を及ぼしている。例えば、疲れやすい、めまいがする、肩が凝るなどの症状がひどいときは電磁波を疑ってみる必要がある。電磁波被害について日本ではそれほど騒がれていないが、世界には電磁波規制のガイドラインを厳しく定めている国もある。WHO(世界保健機構)でも電磁波がガンを発生させる可能性ありとして、世界各国に予防策を講じるように伝えている。

 特にスマートフォンを手放せなくなった現代は全ての人が電磁波被害を受けているといっていい。通話時には大量の電磁波が発生し、脳に直接影響を与えるという研究結果も発表されている。脳細胞への悪影響を危惧するあまり、子どもには使わせるべきではない、という警鐘も出ている。

 テレワークに不可欠なパソコンも、電源が入っていなくてもスイッチの部分までは電圧がかかっていて、そこには「電場」が発生しており、スイッチを入れて電流が流れるとその周囲に「磁場」が発生する。また、スイッチを入れる前に発生している電場は、照明器具などの電化製品や机、椅子などにも帯電している。今の生活のままでは電磁波から逃げることができないということがお分かりいただけるだろうか。

 以上は、現在、電磁波の対策製品の業務を請け負っていることから得た知識だが、電磁波を巡る環境は宿空間も同様である。客室に置き換えて考えてみてほしい。個客志向の空間。お客さまの導線の中にさまざまな電気製品や電子製品が設置されている。ベッド回りには必ず電源がある。それら全ては「便利さ」「快適さ」を提供するためのものだが、電磁波被ばくという観点では多分ほとんど対策が施されていない。

 「癒やし」を求めて非日常な旅空間にくつろいでいるはずなのに、そこで得るものは日常と変わらぬ電磁波の被害…。こんなことを書いたらお怒りを受けそうだが、電磁波が発生していない空間など絶対にない。目には見えない電磁波がどのようなものかを知って理解していただくだけでもいい。新たな空間づくりを予定しているなら、事前対策を講じることもできる。知っていて絶対に損はないはずだ。

 
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