三方が海に面した岬に建つ和歌山県南紀勝浦温泉のホテル浦島(松下哲也社長)は、本館、山上館、日昇館、なぎさ館という四つの建物に五つの大浴場があり、1日の滞在ではとても回り切れないほどだ。
大洞窟風呂「忘帰洞」は、天然の洞窟の中に温泉が湧出し、熱い湯だまりとなったもので、古くから沐浴場として利用されてきた。大正時代に旅館営業が始まってから、この地を訪れた紀州徳川家15代当主の徳川頼倫公が「帰るのを忘れさせるほど心地良い」と言い、この名が付いた。海が間近に迫る絶景も自慢だ。
館内にはもう一つの天然洞窟風呂「玄武洞」に加え、「滝の湯」「ハマユウの湯」「磯の湯」もある。
食事は7月、バイキングレストランで提供するメニューを「熊野cuisine(キュイジーヌ)」としてリニューアル。熊野地方や熊野灘など、地元で生産された食材を中心に約60種類を提供する。
▽和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦1165の2。TEL0735(52)1011。https://urashimaresortsandspa.jp/wakayama-hotelurashima/
忘帰洞