美しい湖望む「美人の湯」
御所湖畔に立地し、美しい湖と岩手山を望む眺望の良さで知られる盛岡・つなぎ温泉「ホテル紫苑」(菊地善雄社長)。
つなぎ温泉の歴史は平安時代にさかのぼる。平安末期の康平年間(1058~65)、源義家が有力豪族の安倍貞任を攻めた時(前九年の役)、本陣を「湯の館」(現在の岩手県盛岡市繋温泉〈つなぎ温泉〉南方の山麓)に置いた。
この時、義家は温泉が湧いているのを発見し、愛馬の傷を温泉の湯で洗うと治癒したため、義家も愛馬を穴の開いた石につないで入浴したと言われ、それ以来、繋温泉(つなぎ温泉)と呼ばれるようになったという。
紫苑の温泉は「美人の湯」として知られており、大浴場と絶景の露天風呂「ひとりじめの湯」、ラドン成分が高い源泉掛け流し湯の「南部曲り家の湯」がある。
「ひとりじめの湯」は、老廃物をミクロの泡で取り除き、肌をスベスベにするとともに、水の持つヒーリング効果と、浴槽から見渡せる四季の風景でリラックス効果を高める「絹の湯」、さらに、露天風呂からあふれ出す湯が、まるで御所湖へ流れ落ちていくような感覚が爽快な気分にさせる「檜の湯」からなる。
「南部曲り家の湯」は、秘湯を思わせる内湯とライトアップによる幻想的な露天風呂を楽しめる。南部曲り家は、江戸時代に盛岡市周辺で見られる母屋と馬屋が一体となった住宅。古き良き南部曲り家の佇まいに「赤松の湯」「大岩の湯」、さらに貸し切りを含む3カ所の露天風呂が備わる。赤松の湯にはスチームサウナが併設され、疲労回復や健康増進の効果が高い。
近隣には、20種類の多種多様な風呂を備えた姉妹館「愛真館」があり、湯めぐりの楽しさも味わうことができる。
▽岩手県盛岡市繋字湯の館74の2。TEL019(689)2288。http://www.hotel-shion.com/
南部曲り家の湯「赤松の湯」
ひとりじめの湯「絹の湯」