温度点検や帳票作成を自動化
情報化時代に向け、安川電機がその情報処理機能を分離して、1978年に設立されたYE DIGITAL(福岡県北九州市)。その同社では、食品衛生管理上必要となる温度点検をはじめ、日々の帳票の作成をIoTで自動化するHACCP対応のクラウドサービス「MMCloud」の提案を推進している。
温度センサーとの通信は無線、省電力で長距離通信が実現できる「BLEセンサー」を採用した。大型の施設では数十台の冷蔵庫が必要になるため、「大規模旅館・ホテルでの導入に最適」と同社マーケティング本部の高井淳至氏。
通信と電源の配線が不要であるため、設置時の面倒な工事は不要で、コイン式電池で複数年間稼働することから、運用の手間がかからない。冷蔵庫や冷凍庫に貼り付けるだけで使用できる。後付けでの設置が可能なため、設置場所の選択肢は多岐にわたり、既存の冷蔵庫などに取り付けられる。
また、1台のゲートウェイ(中継器)で、40台のBLEセンサーに対応する。店舗ごと、フロアごとなど、用途に合わせたタイプ違いのセンサーも、自由に組み合わせることができる。各種のデータはMMCloud上に保管され、インターネットを活用した温度データの一元管理を可能にし、施設の「見える化」を実現する。複数店舗を経営する宿泊施設では、本部が各店舗のデータを瞬時に管理する。
ほかにも、帳票出力機能や柔軟なグループ設定により、アクセスデータの選択も可能。温度の異常を検知した場合には、管理者にメールで通知される仕組みになっている。
MMCloudタブレット