7月中旬から全国的に夏休みに入り、本格的な旅行シーズンが間もなく終わろうとしている中国において今年のトレンドについて解説する。
新型コロナウイルス感染症の終息後、国内旅行を中心に回復し、今期の夏休みは過去最高の旅行者数を記録する見込みである。特に夏休み期間は親子旅行が活発に動く時期であり、近年は子供に対して多額の出費もいとわない傾向にあり、旅行もその例外ではない。
今年の親子旅行のトレンドは、教科書に載っている歴史・文化・名城や博物館等の施設を実際に巡り、その地を訪れた証明として写真に収め、SNSにアップするというスタイルが流行している。例えば、人気の観光地・北京の旅程では、「故宮博物院」「中国国家博物館」「天安門広場」と最後に「ユニバーサルスタジオ」とテーマパークも欠かせない訪問地である。また第2位の人気は西安で、「兵馬俑」「陝西歴史博物館」「西安城壁」などを巡り、親子で歴史や漢詩への興味や知識を深める研学旅行がブームとなっている。
海外旅行においても親子旅行は当初の想定に対し回復が早く、子供に学習要素のある新たな経験をさせたいニーズが高い。特に今年の人気旅行先は、査証免除となったゴールデンラインと呼ばれる「タイ」「シンガポール」「マレーシア」と、査証は必要であるが「日本」「韓国」が挙げられる。
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