繁忙期だけ送迎車を増車
北海道富良野市 オールアバウトフラノ
北海道の観光地、富良野を拠点に宿泊施設の物件管理などを行うオールアバウトフラノ（池野正樹社長）は、1973年に旅館すずらん荘を開業。現在は不動産仲介や物件管理、運営・コンサルティングを主業としており、別荘、コンドミニアム（全18施設）の管理、運営も行っている。予約は海外ＯＴＡなどから可能で、主な顧客は訪日外国人。夏にはラベンダー畑を目指しアジアからの旅行者が、冬にはスキーなどのウィンタースポーツを目的にオーストラリアやヨーロッパからの旅行者が富良野を訪れる。外国人旅行者は連泊利用も多く、夏は平均2～3泊、冬は1週間を超える滞在もある。
そんな同社では増加する外国人対応として、繁忙期限定で送迎車を増車して対応している。送迎車を貸し出すのは、短期車両貸し出しに強いバンクレンタカー（東京都中央区）。導入の経緯、効果をオールアバウトフラノの池野社長に聞いた。
――送迎車増車の経緯は。
宿泊利用者は、新千歳空港や旭川空港などのレンタカー会社で車両を借りて来られる方と公共交通機関でお越しになる方がいる。従来は自社の車両で、公共交通機関で来られる方の送迎をしていたが、繁忙期の宿泊者が増え自社車両だけでの対応が難しくなったので、増車を検討した。
――バンクレンタカーとの最初の接点、導入を決めた理由は。
増車を考え始めたタイミングで、バンクレンタカーからＤＭが届いた。問い合わせしたところ、富良野まで来て相談に乗ってくれた。新車、または中古車を購入し、自社の車両を増やすことも検討したが、税金やメンテナンス費用などのランニングコストがかかるのでちゅうちょしていた。繁忙期だけのリースであれば、増車のコストを抑えることができると思い導入した。また、他のレンタカー会社で借りる場合、店舗まで出向く必要があるが、同社の場合は車両の納車、引き取りに来てくれることも導入の決め手の一つとなった。
――導入後の効果、感想は。
実際に導入した車両は、三菱のデリカ。2017年の12月から1台導入した。富良野の繁忙期は、6月中旬から8月末、12月中旬から2月末と2回あり、繁忙期の期間中だけ車両を借りている。
車両自体は、旅行者の荷物の積み込みも問題なく、雪道も安心して走行できるので満足している。
また、夏冬の納車時にはそれぞれ新車が納車され、季節に応じたタイヤやワイパーなどが装備されている点もうれしい。
――今後の展開は。
夏、冬の繁忙期だけでなく、中秋節の期間にアジア圏からの旅行者が増えている。増車する期間や台数を増やすことも検討している。
現在、長期滞在の外国人客は、レンタカー会社で車両を借りている。滞在中にレンタカーを借りたいといった宿泊者の対応をすることがあり、現状は近隣のレンタカー会社を紹介しているが、レンタカー会社では繁忙期に車両が不足することもあり、必ず借りることができるわけではない。レンタカー貸し出しを自社サービスとして提供できれば、宿泊者のニーズに応えることができ、新たな収益にもつながるのではないかと考えている。バンクレンタカーからは、車両貸し出しの代理店制度も展開していると聞いている。今後検討していきたい。
「繁忙期だけ送迎車を増やしたい」「冬季のみの営業で、夏場は車両を使用しない」という観光地、宿泊施設の困りごとに応えるバンクレンタカーのカーリース。車両導入のコスト低減や利用者の満足度向上だけでなく、新たな収益を生み出すサービスとしての活用が期待される。
繁忙期だけ送迎車を増車
