【VOICE】「オール宇都宮」でMICEを推進 一般社団法人宇都宮観光コンベンション協会常務理事 鈴木孝美氏


一般社団法人宇都宮観光コンベンション協会常務理事 鈴木孝美氏

魅力と交流を創出し続ける「MICE都市・うつのみや」を目指して

 「餃子(ギョーザ)のまち」として全国区の知名度を誇る「宇都宮」だが、人口減少の波が否応なく押し寄せる中、本市では「100年先も発展し続けるまち」を目指して交流人口・関係人口の増加などを図るため、「観光・MICE」の振興に力を入れている。

 特に「MICE」については、令和4年3月に「宇都宮市MICE戦略」を策定、11月にはJR宇都宮駅東口直結のコンベンション施設「ライトキューブ」を供用開始し、本格的に「MICE振興」に乗り出した。

 現在は「MICE戦略」に基づき、首都圏を中心とした誘致活動や各種商談会等への出展、コンベンション開催支援補助やさまざまな歓迎サポートなどを実施するとともに、「オール宇都宮」でMICEを推進するため、産学官民による「宇都宮MICEネットワーク」を設立し誘致・支援を進めており、こうした取り組みが奏功し、令和5年度のMICE開催件数は212件、消費効果は15.7億円と、令和元年度比でそれぞれ2.5倍、2.2倍と着実に成果が上がってきている。
 
 しかし一方で課題も多く、MICE誘致が都市間競争の様相を呈している昨今、本市が開催地として選ばれるためには、まず何よりも「宇都宮で開催する意義やメリット、価値」などを本市の地域資源を総動員して効果的に訴求することが不可欠である。

 併せて、「誘致ターゲット」についても、宿泊を伴う学会や大会、国際MICEなど、消費単価の高いMICEをより多く誘致することが必要と考えている。

 「推進体制」についても、「MICEネットワーク」を中心に、真に「オール宇都宮」で取り組む必要があると考えている。さらには、「食の多様化への対応」や「多言語化の推進」「アフターコンベンションの充実」「広域連携体制の構築」などにも速やかに取り組んでいかなければならないと考えている。

 こうした状況ではあるが、「MICE」の本質が「新たな人との出会いや未知の体験・知識等との出会いが、参加者に成長や幸せ、豊かさをもたらすこと」であるとすれば、われわれの使命は、本市の強みや特長を生かして、このような「出会いの場や機会」を提供し続けることであり、ひいてはこれが本市の持続的発展にも大いに寄与するものと確信している。

 本格的なMICE推進はこれからだが「主催者よし・参加者よし・地域よし・社会よし」の「四方よし」をモットーに、「MICEを開催するなら宇都宮」と人口に膾炙(かいしゅ)する「MICE都市」を「オール宇都宮」で創造していきたい。


一般社団法人宇都宮観光コンベンション協会常務理事 鈴木孝美氏

 
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