受け入れ体制強化へ 息の長い取り組みを
現在、雲仙観光局では、観光庁事業により雲仙、阿蘇、鹿児島と3地区連携を行い、「Living with Volcanoes 火山とともに生きる。」をテーマとし、高付加価値インバウンド富裕層観光客誘致に向けて取り組みを行っております。
九州においては、韓国をはじめ、東アジアからの旅行客が9割と多くを占めております。
欧米豪5カ国にウルトラ富裕層が多いと仮定しても、もともと市場規模の大きな韓国、中国、台湾、香港の、その中でも消費額の予想額が高いノーマル富裕層を最重要マーケットとしていきます。この点を踏まえ、リピーターを含めて、新たなサービスを展開していきたいと思います。
本エリアでは、富裕層に至るマーケット構造を踏まえ、顧客のニーズをよりクリアに把握するためのアプローチを重要視。
DMCやOTAなど、既に多くの海外のお客さまと実際に第一線で向き合っている方々へ、ヒアリングを行い、関係性の構築を実施し、得た情報を地域の観光事業者と共有をして、受け入れ体制を強化し、実際に動き出したことで、エリアの課題も浮き上がってきました。
今まで「富裕層」と聞くと、どんな人が対象になるのか想像ができずにいたぼんやりとした対象が、経験豊富なDMCや大手ホテルのコンシェルジュの方へのヒアリングにより、少し想像ができるようになってきました。
富裕層とひとくくりにしたマーケティングはなかなかの困難で、多岐にわたる個々のニーズを拾うことが重要。
また、それに細やかに対応するのは、なかなか大変なことであり、大きな一歩をどんどん進めていくことができにくく、歩幅も狭く、上り調子も緩やかになるが、本エリアとしては、愚直に取り組む姿勢が大切だと感じています。
加えて、富裕層を受け入れるためのヤドやヒトが不足しており、次年度以降も息の長い取り組みをしていきます。
私たちの3地区は、九州を代表する火山地帯であり、その恩恵を頂きながら、毎日を過ごしています。この何気ない日々を切り取り、ありのままを、それぞれのお客さまにお喜びいただける形で味わっていただけるよう、ならではの体験に磨きをかけ、この地を訪れて良かったと感じていただけるような旅をご提案できたらと思います。火山とともに生きる、そして、そこの地を愛する人と共に生きていく、今後も3地区合同で、目標に向かい進んでいきます。