【VOICE】ホープツーリズム~被災の地から希望の地へ~ 福島県観光物産交流協会 理事長 守岡文浩氏


福島県観光物産交流協会 理事長 守岡文浩氏

貴方の明日を変える旅

 地震、津波、原子力災害、そして風評被害と、世界でも類を見ない複合災害を経験した福島県、今なお新たな課題に挑戦しながら着実に復興の道を歩んでおり、その現場には、困難な状況に屈することなく果敢にチャレンジし続けている方々がいます。この方々との対話を軸に、復興のありのままの姿を知り、そこから持続可能な未来への探求、創造とつなげていくプログラムを福島県では「ホープツーリズム」(以下「ホープ」)と呼んでいます。

 復興の現場を見て、チャレンジする方々と対話し、この教訓を自身や日本の未来にどう生かしていくか、案内人の導きにより他人事から自分事としていきます。

 これまでホープは県と当協会が連携して取り組んできており、教育旅行や企業の人材育成研修などを中心に多くの方々に御参加いただき、令和3年度は141件(参加者9848名)、令和4年度は319件(参加者1万7806名)と順調に推移しております。

 ホープでは、未曽有の原子力災害と復興過程等を伝える東日本大震災・原子力災害伝承館、とみおかアーカイブ・ミュージアム、いわき震災伝承みらい館や、生徒と教職員が全員無事避難した請戸小学校、原子力災害をリアルに伝える東京電力福島第一原子力発電所、中間貯蔵施設、復興途上の街並み、復興の象徴・アスリートたちの聖地Jヴィレッジ、世界的な撚糸メーカーなど多様な施設が見学できます。

 また、災害・避難指示・解除対応、除染、廃炉、地域再生、インフラ整備、新産業創出、教育・医療再生、風評払拭、ワイン醸造、日本酒蔵元など、災害の初期対応から新たな街づくりまでさまざまな分野で挑戦し続ける方々と対話できる体制を整えており、御要望により見学や対話を柔軟に組み込ませていただきます。

さらに本県にはJR只見線や白河小峰城の復活、戊辰戦争・磐梯山噴火からの復興、三度の災害から復興した二本松岳温泉など、何度も起き上がる小法師のごとく災害から立ち上がってきた歴史があり、今後はこれらもホープとしてプログラム化を進めていきます。

かつてわが国は戦争により多くの命を失い、また核兵器の悲惨さを体験しました。その教訓が広島や長崎、沖縄の平和学習へと受け継がれているように、過去に例を見ない困難に直面した福島県だからこそ体験できる無限の可能性を秘めたホープ。ぜひ一度、本県にお越しいただき、希望の地福島を体験してください。きっと貴方の「明日」を変える旅が得られるはずです。

 
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