【VOICE】四国ブランドの確立に向けて 四国ツーリズム創造機構 事業推進本部長 桑村 琢氏


四国ツーリズム創造機構 事業推進本部長 桑村 琢氏

広域観光の推進

 当機構は、四国4県およびJR四国をはじめ、170の会員からなる広域連携DMOです。

 「広域観光の推進による四国ブランドの確立」をビジョンに掲げ、関係団体の協力をいただきながら、戦略策定やマーケティングなどのかじ取り役として、国内向け・訪日向け両方の事業を行っています。

 今年度は30超の事業を行っており、代表的なものをいくつか紹介します。

1 持続可能な観光への取り組み

 20年6月から、「サステナブル・アイランド四国」を目指し、四国ブランドの確立のために取り組んでいます。25年度までに、JSTS―Dに16団体、Green Destinations(GD、持続可能な観光を認証する認証機関)のTOP100以上に8地域選出をKPIに定め、昨年、持続可能な観光推進ネットワークを19の自治体・DMOと設立しました。現在、JSTS―Dに当機構を含め6団体、GDには累計で3地域が選出されています。

2 アドベンチャートラベル(AT)への取り組み

 9月11日から、アジアで初めてのアドベンチャートラベルワールドサミット(ATWS)が北海道で開催され、当機構もサミット前のファムツアーやサミット出展で参加しました。

 四国遍路という四国随一の周遊コンテンツを持つ四国には、山・川・海(瀬戸内海・太平洋)、世界ジオパーク、二つの国立公園、六つの日本遺産などの観光コンテンツが、一つの島に、散りばめられています。四国の誇る自然や自転車、多彩な水上アクティビティ、遍路を代表とする異文化体験で自己変革を目的とするATは、四国の一つの強みと考え、大阪・関西万博に向けた四国のコンテンツも、ATを中心に予定しています。

3 データマネジメントプラットフォーム(DMP)の構築

 勘や思い込みに寄らないデータでのマーケティングを目指し、22年にDMPを構築し、今年度、会員を対象に一層の利活用を行っています。

4 関係団体との連携強化

 5月に、当機構と関西観光本部、せとうち観光推進機構、山陰インバウンド機構の4DMOで連携協定を締結しました。主な目的は、大阪・関西万博を見据え、広域観光を推進し、訪日旅行者の流動増、広域での観光情報の発信です。

 これら以外にも、四国周遊を促す観光アプリ「しこくるり」の活用推進や鉄道、航空、レンタカーなどの利用推進での周遊型観光も行っています。

 全ては四国ブランドの確立につながると考え、今後も四国の広域観光の推進を行ってまいります。

四国ツーリズム創造機構 事業推進本部長 桑村 琢氏

 
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