
日本文化体験Third Dening代表 山下藍子氏
日本の文化体験を通して日本人と外国人をつなぐ
私ども、日本文化体験サードデニングは、日本文化に触れる機会を提供し、「文化」と「コミュニケーション」の側面から日本の良さを伝えています。提供コンテンツは、だるまの絵付けやうちわ作りなどのクラフト系、津軽三味線・舞妓・殺陣などの上演系、茶道・華道・書道の三道と、さまざまご用意。その道のプロと自社養成の講師たちが教え、大人数の受け入れや多言語対応も可能です。
旅行会社・ホテルとの協業も推進中で、インバウンドを中心に幅広い層のお客さまに体験を提供しています。今後は、高齢者施設など外出が簡単でない方々への体験提供や海外での開催も視野に入れています。新規事業としては今月、東京と京都にてFITおよび団体向けの多言語茶道体験施設のオープンを予定しています。
私は幼少期から国内外における貧困問題や性別・国籍・宗教・肌の色による差別、雇用問題、難民問題、環境問題など、さまざまな社会課題に対し当事者意識を感じながら生きてきました。本事業を立ち上げたのは、膨大にある社会課題のうちの一つでもいいから、解決に近づけたいと考えたからです。
例えば雇用問題について。誰もが年齢や性別、家庭環境などを理由にキャリアを諦める必要がなく、自分らしくワクワク働ける社会の実現が事業を通して絶対にやり遂げたいことの一つです。
現在、関東と関西にて約60名のスタッフが自社養成講師として働いてくれています(提携しているプロの講師・演者を含めると数百名規模)。60~70代の方も第一線で多数活躍しています。折に触れ、スタッフには働きやすさについてヒヤリングし、働きやすい環境の維持に努めています。
また、移住や旅行などで日本に滞在する外国人と日本人がコミュニケーションを取ることも大事だと考えています。少子高齢化が進む現代日本において、海外人材の受け入れは急務です。外国人も日本人も相互に歩み寄り、異文化を認め、理解し合うことの必要性を日々感じています。
例えば、日本語学校に通う学生の中には、日本に住んでいてもアルバイトが忙しく、観光をする余裕がない方も多いです。そんな彼らが少しでも日本文化に触れ、先生以外の日本人と楽しく対話する機会を作れる点でも、本事業の意義を感じています。文化体験をきっかけにして、日本の魅力に気づき、日本をもっと好きになってくれたら本望です。
言葉と文化を理解することでその国に対する好感度は変わります。私たちは日本という国と文化を守るためにも、文化体験の普及を全力で推進していきます。
日本文化体験Third Dening代表 山下藍子氏