訪日旅行者の特別な体験を創出する集客支援と地域活性化の取り組み
ナビタイムジャパンでは、訪日外国人向け観光ナビゲーションサービス『Japan Travel by NAVITIME』を提供しています。このサービスは、13言語による多言語対応のナビゲーションをはじめ、観光ガイド、温泉旅館検索、新幹線チケット手配など、快適な訪日旅行をサポートする機能が一つのアプリに備わっています。2024年10月は、日本政府観光局(JNTO)によると訪日外客数は331万人となり、単月での過去最高を記録していますが、本サービスの利用者も月間180万人を超えました。このサービスを基盤として、インバウンド施策に取り組まれる方々が利用できるデータ分析や集客支援等のサービスを展開しています。
データ分析では、ユーザーから取得される動態データを活用し、特定のエリアの滞在傾向を把握できます。
集客支援としては、データで把握できた訪日客の移動パターンから、観光地やショッピングモール、飲食店、ホテル・旅館などの宿泊施設への集客支援、移動動線を考慮したプロモーション施策を提案しています。
また、日本人にはあまり知られていない場所でも訪日客にとって魅力的な「+1観光資源」を発掘し、地域の新たな価値を引き出すことに貢献しています。広域周遊観光施策として、そうした隠れたスポットと、地域の旅館や観光地を組み合わせた旅行プランを提案し、地域経済への直接的な効果を目指した取り組みも行っています。
当社のデータ活用の強みは、観光戦略の立案だけでなく、その効果測定を一体的に行える点です。プロモーションの効果を検証し、次の施策に反映することで、持続可能な観光施策の提案が可能となります。
デジタル化やインフラ整備も不可欠です。地域の魅力をオンラインで訪日客に情報発信するお手伝いもしています。日本に着いた旅行者に重要な、現地までのアクセス手段の情報整備も、2000年の創業より培ってきた経路探索技術を活用し、地方部の交通情報などを地道に収集してデータ化することで、旅行者がスムーズに訪問できる環境整備に努めています。
このような取り組みに関してはさまざまな評価をいただいており、第8回「ジャパン・ツーリズム・アワード」にて経済産業大臣賞を受賞するに至りました。観光資源の発掘と集客支援、データに基づく施策を通じて訪日客の旅行体験がより充実した「特別な体験」となり、地域や施設の魅力を最大化することを目指していきます。
株式会社ナビタイムジャパントラベル事業部事業部長 毛塚大輔氏