【VOICE】100年に一度の好機を生かす 越前市長 山田賢一氏


越前市長 山田賢一氏

観光振興プランに基づいた産業観光の取り組み

 越前市は福井県のほぼ中央に位置しており、市内には経済産業大臣指定の伝統的工芸品である越前和紙、越前打刃物、越前箪笥(たんす)の3産地があり、今もなお生業として継承されております。

 また、本市は「源氏物語」を書いた紫式部が生涯で唯一、都を離れて暮らした地であり、今年放送されている大河ドラマ「光る君へ」でも越前編が放映されるなど注目を集めているところです。

 加えて、今年3月16日には、北陸新幹線が敦賀まで延伸され、福井県全体も注目を集めており、百年に一度の機会が到来していると考えております。

 さて、本市では令和4(2022)年度に観光振興プランを改定し、特に「手仕事の価値への共感」を重視し、少数でも産業へのメリットをもたらすデザイナーやクリエーター等のトップ層をターゲットの最上位に位置付けています。

 地域の認知度向上や文化・観光・経済の好循環を目的として入込数・観光客・観光消費額と共に価値への共感・トップ層・産業消費額を重視する戦略をキーワードとする観光政策を掲げている点が独自の取り組みであります。

 (一社)越前市観光協会と連携して、観光に協力的な事業者には産業のメリットの創出と共に送客数や頻度の抑制、事業者個々の意思に沿った送客層の吟味等、協力への負担軽減に努めております。一方、観光に直接関係のない住民等には教育旅行等の大人数の場合、回覧板による事前告知の徹底等、生活侵害の回避に努めており、持続可能な観光実現に取り組んでおります。

 とりわけ、観光振興プラン策定後の令和5(23)年度からは、市観光協会が主体となり、インテリア素材の展示会である「BAMBOO EXPO(バンブーエキスポ)」に出展、「トッププロの産地ツアー」をテーマに来場者へ紹介した後に、来場者をリスト化した上で本市が誇る越前和紙等の素材を実際に現地に来てご覧いただくマテリアルツアーを実施しております。

 このような産業観光に関する取り組みに関しては、さまざまなところから評価をいただいており、23年には全国産業観光推進協議会が主催の「第16回産業観光大賞」にて最高賞の金賞を受賞、24年には「第8回ジャパン・ツーリズム・アワード」にて観光庁長官賞を受賞するに至りました。

 本市の産業観光への取り組みが評価されることは大変うれしいことであり、今後も引き続き、産地事業者と協働したトップ層誘致への取り組みに努めてまいります。

 
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